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「GID学会」1日目(その4:特別講演と一般演題5) [現代の性(性別越境・性別移行)]

3月25日(土) 
GID学会(1日目)

【特別講演】
小川洋一(山梨大学医学部皮膚科学教室)「ヒト正常皮膚を用いた皮膚免疫細胞の検討」
性別適合手術で不要になったペニスの包皮を使った研究。
豊富な資料提供で、いろいろなことが判ったらしい。

正常な皮膚には、「皮膚免疫」があり、HIVウィルスなどの侵入を防ぐ、という話なのだが、さすがに医学知識不足でわからない。
ただ、同じ皮膚でも部位によって、免疫機能に差があるらしい。
かぶれやすい部分とそうでもない部分の差なのかと理解。

ちなみに、乱暴な性行為によって、皮膚に傷ができ、皮膚免疫が機能しないような場合は「論外」とのこと。
現実に、HIV感染がいちばん多いパターンが「論外」なのは、ちょっと衝撃。


第2会場に移動。
閑散とした第1会場に比べ、こちらはかなり「密」。
【一般演題5:当事者・法律・思想】
星野進「パンセクシャルアイデンティティ形成のプロセスにおいて「性別という枠からの解放」という思想がどのように形成されるか」
明治大学・臨床心理学の修士課程。
早い話、佐々木掌子准教授のところの院生さん。
以前、佐々木ゼミの修論・卒論報告会で概要を聴いたことがある。

調査に応じたパンセクシュアル自認の6人すべて女性。

(私のコメント)
この性比の偏りはなぜなのか?
パンセクシュアル男性は少ないのか?
バイセクシュアル忌避との関係は?
「流行」現象なのではないか?(これは言わなかった)

矢野律亜「仏教思想は性同一性障害を否定するか~「性染色体」としての男根・女根概念を中心に」
密教学の修士の方。

誰も手を挙げないので、仕方なくコメント。
仏教における男根・女根概念は、「女根変じて男根と成る」ように、性同一性障害というより性分化疾患(DSDs)にともなう現象に関係するもの。
現代の概念を過去に遡及する場合は、もうすこし厳密にした方がいいと思う。

三浦悠介「GID診療における民間の生命保険商品活用と加入について」
GID医療(カウンセリングを含む)を受けた加入できる医療保険はない。

えっ? 私、普通に生命保険に加入できたけど・・・。

これで1日目、終了。

雨、ほぼ止んだ。
富士急行線月江寺駅まで歩き、富士山駅に移動。
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