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たぶん「幻」になるスピーチ [現代の性(性別越境・性別移行)]

3月9日(木)

私にスピーチさせると、こういうことになる。
やっぱり止めておいた方が無難だな。
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今日、3月31日は「トランスジェンダー可視化の日」です。
私もトランスジェンダーの端くれとして、こうしてハチ公前広場に、可視化しにまいりました。

日本のトランスジェンダリズムの目指すところは、トランスジェンダーの人権と尊厳の擁護、そして個々のトランスジェンダーの生活を守り、その社会環境を改善していくことです。

その「旗」を立て続けること、理想を掲げ続けることは、なにより大切なことで、どんな迫害があっても、最後まで「旗」は掲げ続けるべきです。

一方、トランスジェンダーも、現実世界の生活者であり、現実世界の状況を無視することはできません。

現今の政治情勢は。実質的に自民党の一党支配で、残念ながら、野党の力量からして、近未来的に政権交代がある可能性は極めて少ないと思います。
まして、こちらの団体が連携する社民党が政権を取る可能性は万分の一もないでしょう。

そうした状況下で、「差別禁止法」の実現を求めることは、まったく現実的ではありません。

自民党とその支持者には、差別を禁止されては困る人たち、つまり何としても差別を続けたい人が一定数いるわけで、「理解増進法(与野党合意修正案)」ですら、国会に提出できない情勢なのですから。

私は漸進的改良主義者です。
理想を掲げ続けるとともに、トランスジェンダーの生活が少しでも改善する方向で、「実」を取るべきだと考えます。

100が通らない情勢なら、60でも、いや30であっても「実」を取って、前に進むべきです。
100でなければ0では、いつまで経っても何も進みません。

「理解増進法」がポンコツなのは百も承知です。
しかし、何もない荒野にポンコツ小屋があれば、いくらかは雨露がしのげるでしょう。

私は、何のLGBT法制もない状況が今後何年も続くより、不十分であっても「理解増進法」がある方がまだマシだと考えます。

つまり、このイベントの主催団体の姿勢・主張はまったく支持できないということです。

法案には理解増進のための事業を行うことが定められています。
事業を行うとなれば、必ず予算が付きます。
ただし、こちらの団体には、たぶん一銭も流れてこないと思いますが。

そのお金を、トランスジェンダーを取り巻く社会環境を少しでも改善する方向に有効に使えば、それはそれで良いではないですか。

反対のための反対には、なんの意味もありません。
何の役にも立ちません。

常に前向きに考え、一歩でも前に進みましょう。
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