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個人保存は、もう限界だし危ない [性社会史研究(性別越境・同性愛)]

9月8日(木)

松濤美術館の内覧会の日、キャンディ・ミルキィ師をご案内しながら、衝撃的だったのは、展示品の女装雑誌『ひまわり』創刊号について、「ウチにもない」とおっしゃったこと。

10年くらい前の感覚だったら、『ひまわり』のバックナンバーは、編集・発行人のキャンディ師に頼めば、出てくる、と思っていたが、もうそうではないということ。

今回の展示品の内、「演劇評論」は私の所蔵品以外古書市場で見たことがなく、おそらく、この世に現存1~2点と思われる。
『風俗奇譚』も完全収集はもう困難。
どちらも、丸善雄松堂の「性社会文化史アーカイブ」に全文収録して、できる限りの保全措置はとった。

二大女装雑誌『くいーん』『ひまわり』も、近々、同様の保全措置が必要になるだろう。

完全収集は、ウチと、某大学に死蔵されている分だけかも。

昨日、朝日新聞の記者さんと話したことだけど、ドラァグ・クイーンの舞台映像なども、できるだけ公的な場所にアーカイブを作って保全しておくべき。

誰かが映像を持っている、という個人保存は危ない。
その人に何かあった時、あっけなく失われてしまう。
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