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ふたたびgender identityの訳語問題 [現代の性(性別越境・性別移行)]

11月25日(木)

以前にも書いたことだが、gender identityの訳語問題。

佐々木掌子さん(明治大学文学部准教授:臨床心理学)が、「性自認」をgender recognitionの訳語に使い、gender identityとは区別したうえで、前者を幼い子にも見られる認識の話、後者を青年期の試行錯誤を経て確立されるものと語っている、とのこと。

私も、佐々木掌子さんのご教示で、3年ほど前から、gender identityの訳語として「性自認」を使うことは控え、「性同一性」もしくはそのまま「ジェンダー・アイデンティテ」という表記を使っている。

ただ「活動家」やその影響を受けた行政が「性自認」を使いたがるので、多勢に無勢の状況。

gender identityは、さまざまな経験を経て青年期以降に確立される、時間的な継続性(継時性)と安定性があるジェンダーへの同一感(帰属感)であり、一時的なものではないことを明確にする意味でも「性自認」という表記はふさわしくないと思う。

ただ、佐々木さんのように「性自認」をgender identityの訳語ではなく、gender recognitionの訳語にすることは、学問的には正しくても、ますます「現場」の混乱が増すと思う。

「性自認」という言葉はもう過去のものにした方がいい。
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