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未知の相模トラフ系の海溝型巨大地震か [地震・火山・地質]

9月25日(土)

相模トラフ系の海溝型巨大地震としては、次の4つが知られている。
1923年(大正12) 大正南関東大地震(M7.9)関東大震災
(220年)
1703年(元禄16) 元禄巨大地震(M8.1~8.5)
(208年)
1495年(明応4) 明応(関東)地震 鎌倉の大仏殿(高徳院)が津波で流失。
(202年)
1293年(正応6) 鎌倉大地震。
(415年)
878年(元慶2年)相模・武蔵地震。

地震の間隔からして。正応地震と元慶地震の間に1回、記録が失われた大地震(1000年代後半)があった可能性が高い。

今回の九十九里浜での巨大津波の痕跡は、そこに当てはまる可能性がある。
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1000年前「未知の巨大地震」が発生か、九十九里浜に大津波の跡

千葉県・房総半島沖で1000年ほど前に未知の巨大地震があり、九十九里浜一帯が大津波に襲われた可能性があると、産業技術総合研究所などのチームが発表した。地震の規模はマグニチュード(M)8・5~8・8で、当時の海岸線から3キロ・メートル前後まで浸水したと推定されるという。

澤井祐紀・同研究所上級主任研究員らが、九十九里浜の3地点142か所を掘削して地層を調べたところ、津波で運ばれた砂や生物の化石などが堆積(たいせき)した新旧二つの層が見つかった。

化石の年代測定の結果、新しい層は、江戸時代の1677年か1703年に起きた地震による津波のものと推定された。一方、2地点で確認された古い層は、平安~鎌倉時代の800~1300年頃のもので、該当する記録がないため、未知の地震の津波と判断した。

さらに、当時の地形などをもとにコンピューターで津波を再現したところ、実態がよくわかっていない房総半島沖の海底断層が震源だった可能性も浮上した。

現在の地形だと、同じ規模の地震が発生すれば高さ約5メートルの津波が海岸線に到来するという。房総半島の北には日本原子力発電の東海第二原発(茨城県)がある。同原発は原子力規制委員会の安全審査に合格しているが、規制委は「一般論として、新しい知見が出てくれば扱いを検討することになる」とコメントした。

成果をまとめた論文は、英科学誌ネイチャー・ジオサイエンスに掲載された。

政府の地震調査委員会の平田直(なおし)委員長(東京大名誉教授)の話「房総半島沖では江戸期以外の大地震は知られておらず、重要な報告だ。より広域を調査し、震源などを特定する研究が必要となる」

『読売新聞 』2021年09月25日 19:33

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