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トランスジェンダーのセクシュアリティの見取り図 [現代の性(性別越境・性別移行)]

5月2日(日)

【メモ】トランスジェンダーのセクシュアリティの見取り図

1980年代後半、HIVウィルスが日本に入ってきた後、女装者の性行動が控えられ、セクシュアリティが後景に退いていったというのが久保島静香姐さんの見解(「『ビフォア・イット』の記憶」1988年)。

その傾向は1990年代前半も継続する。
それまでのポリガミーな性的関係性から、モノガミーな関係性への移行が見られる。

さらに1990年代末~2000年代に「性同一性障害」概念が流行・流布するにつれて、「GIDの人は本来の身体に戻るまではSexなどしない。Sexするような人は偽物」というGID原理主義の言説が広まり、セクシュアリティへの抑圧が強まる。

また、「治療」という名目でTrans-womanの女性ホルモン投与が広まり、女性ホルモンの影響で性欲が減退し、性行動が低下する(薬物去勢と同様の状態)。

こうしてTrans-womanがセクシュアリティを語ることは、稀になる。
現在、多くのTrans-womanにとって、セクシュアリティの関心順位は低い。

一方、Trans-manは、男性ホルモンの投与が広まり、性衝動が高まり、性行動が活発化する人が多くなる。
近年では、Trans-manの売春行為(主な相手はゲイ男性)が問題化しつつある。

今後、調査・研究が必要なのは、Trans-manの性行動だろう。

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