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青山薫ほか編著『東南アジアと「LGBT」の政治―性的少数者をめぐって何が争われているのか―』 [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

4月18日(日)

青山薫さんから『東南アジアと「LGBT」の政治―性的少数者をめぐって何が争われているのか―』(明石書店、2021年4月)をいただく。
東南アジアの「LGBT」の政治.jpg
東南アジア各国のLGBTを取り巻く最新の政治事情を15本の論考で詳細に論じた388頁の大著。
インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、シンガポール、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジア、そして日本(大阪)。
タイやインドネシアなどは比較的情報があるが、、ラオス、カンボジアなどはほとんど情報がなかったので貴重。

まだ青山さんの「終章 政治的なことばは政治的 The Sexual is Political ー市場・国家・宗教・人権・生存を問う「LGBT」ー」をパラパラ見ただけdで、これから勉強させていただくが、1つのキーワードは「土着的」だと思う。

「LGBT」という政治的な言葉を生んだヨーロッパには、「土着的な」多様な性の形態・文化はほとんど存在しない(長いキリスト教支配の間にほとんどすべて滅ぼされてしまった)。

一方、東南アジア、そして日本には、長い歴史を持つ「土着的な」多様な性の形態・文化が存在していた。
そこに欧米から「LGBT」という政治的な言葉が移入されたとき、当然のことながら「土着的」なものとの軋轢が生じ、需要には擦り合わせが必要になる。

そこら辺の「政治」がまさに(日本でも)現在の大きな課題になるわけで、そういう点で、とても時宜を得た重要な論集だと思う。

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