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世界各国の2020年の「超過死亡」 [世相(新型コロナ肺炎関連)]

2月17日(水)

世界各国の2020年の「超過死亡」(平年に比べてどれだけ死亡者が増えたか)の図。
世界各国の超過死亡.jpeg
小さいが拡大して分析的にみていくと、とても面白い。

上位に中南米諸国が並ぶ。
ペルー   85%
ボリビア  55%
エクアドル 55%
メキシコ  41%
コロンビア 21%
ブラジル  15%
チリ    15%
エクアドルは春に、ペルー、ボリビアは夏場に大きな超過死亡が出ている単峰型。
メキシコ、コロンビア、ブラジルは夏場に加えて冬にも大きな超過死亡が出ている双峰型。
通常の40~85%も死者が多かったら、間違いなく「大疫年」だ。

西欧諸国は
スペイン  20%
イギリス  16%
ベルギー  16%
イタリア  15%
ポルトガル 14%
スイス   14%
スウェーデン12%
オランダ  11%
フランス  9%
ドイツ   5%
いずれも春に鋭いピークがあるが、スイスやドイツのように冬に山がある国もある。
ドイツは春はほとんど超過死亡を出さなかったが冬場に出てしまった。それでも、西欧諸国の中では超過死亡が少なく優秀。

興味深いのは、中・東欧諸国。
ロシア   20%
ブルガリア 18%
スロベニア 17%
ポーランド 16%
チェコ   15%
セルビア  14%
ルーマニア 14%
クロアチア 11%
オーストリア 11%
ハンガリー 10%
スロバキア 9%
いずれも春~夏はそれほどでもなく、秋~冬に大きな超過死亡が出ている。
西欧諸国に比べると、はっきりグラフの形が違い、流行期が異なっている。

今まで、ほとんど注目されていなかった中央アジア諸国だが、かなり大きな超過死亡が出ている。
カザフスタン 23%
キルギスタン 22%
ウズベキスタン 11%
特徴的なのは、カザフスタンのように夏場に大きな超過死亡が出ていること。
隣の大国ロシアとも、パターンが異なる。

さて、世界最大の40万人の超過死亡を出しているアメリカは、率にすると、16%。
敢えて言えば春・夏・冬の3峰型だが、1年中、超過死亡が出ているとも言える。
同じ北米の隣国カナダ(4%)との大きな違いは、明らかに政策の失敗によるものだろう。

最後に注目しておきたいのは、フィリピン。
フィリピンは、東アジア2位のコロナ感染死亡者を出しているが(1位はインドネシア、この図にはない、3位は日本)、超過死亡で見ると、-2%。
つまり、日本(ー2%)同様、例年より死亡者が減っている。
これは、おそらく同じメカニズムによる現象だろう。

シンガポール、台湾、韓国、タイ、日本、マレーシア、フィリピン、モンゴルなどの東アジア諸国、オーストラリア、ニュージーランドのオセアニア諸国は、超過死亡はゼロ、もしくはマイナスで、とうてい「大疫年」とは言えず、世界の中で特異な地域になっている。
東アジア諸国と欧米諸国では、新型コロナウィルスに対する免疫の働きに大きな差異があったことを思わせる。
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