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それって、「テクスチュアル・ハラスメント」ではないですか? [性社会史研究(遊廓・赤線・街娼)]

2月8日(月)

女性が著者名の先駆的な著作を、男性が「これほどの作品を女性が書けるはずがない。偽作だ。男性が書いたものに違いない」と、決定的な根拠もなく決めつけることは、重大な「ジェンダーによる差別」であり、「テクスチュアル・ハラスメント」であることを、私は友人の小谷真理さんの裁判で学んだ。

しかし、その類の言説はいまだに横行している。
1940~50年代の「娼婦の自伝小説」にも同種の言説がしばしば見られる。
たとえば、各務千代『悲しき抵抗ー闇の女の手記ー』(1947年)や津田加寿子『男たちとの夜ー赤線女給十年の手記ー』(1957年)など。

「女に書けるはずがない、まして娼婦に書けるはずがない」という言説は、女性とセックスワーカーへの二重の差別だ。

たとえ、リライターが介在したとしても、元になる「語り」は存在したはずで、私はその部分を汲み取って、歴史資料として評価したい。


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TT.YY

 賛成というか、参考までに意見を言わせてください。
ネットが普及し始めたころ、未だ、ブログもなく、各自が自分の
ホームページに、日記ふうに体験、意見等を書いていました。
 その中で、ソープに勤めている方々で、内容も文章を素晴らしい
ものがいくつかあり、人気にもなっていました。書き手の方々は、
失礼ですが学歴もそんなになく、多くは若いころから水商売に入って
人達ですが、三文作家、三流ジャーナリストなんか比べものにならないほど、レベルのの高い内容でした。こういう人達をあなどってはいけません。

by TT.YY (2021-02-09 08:37) 

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