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各務千代『悲しい抵抗ー闇の女の手記ー』 [読書]

2月7日(日)

今日は、一日中、仕事をしないことに決めて、久しぶりに読みたい本を読み始めた。

各務千代『悲しい抵抗ー闇の女の手記ー』(江戸橋書房、1947年12月)。
各務千代『哀しき抵抗』.JPG
この1ヵ月、通院している歯科医院の近くの古書店『流浪堂』(目黒区鷹番)で手に入れた。
この時期の書籍としては、かなり状態良好。

敗戦後2年4か月後に出版された「娼婦小説」。
主人公は有楽町の街娼「みどり」。
時期は1946年の晩秋から翌年にかけて。

まだ全部読んでいないが、主人公を取り巻く社会状況、「商売」の仕方、そして心情など、とてもリアリティがあり、歴史資料として使えると思う。

ただ、この小説には偽作説もあるようだ。
確かに高等女学校出の元タイピストの若い女性にしては、文章が老成しているように思える。
リライターがいた可能性はある。

しかし、それは偽作とは言わないだろう。

これだけの内容を、しかも1947年の社会状況で、フィクションとして書くには、かなり綿密で、リアルタイムな取材が必要だ。
それは、当時の街娼世界の状況からして、男性ライターが行うのは不可能に近い。
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