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伊田久美子「『女性に割り当てられた公的空間』とは何か」 [現代の性(性別越境・性別移行)]

8月19日(水)

伊田久美子「『女性に割り当てられた公的空間』とは何か」
https://wan.or.jp/article/show/9089

石上卯乃「トランスジェンダーを排除しているわけではない」への反論。

最初に「『排除ではない』と言いながら実際は極めて強い排除の意図が感じられることにも強い懸念を持つからである。」と記されているのが印象的。

以下、摘要。
「投稿者の『女性の安心・安全』についての懸念は『性加害者がMtFに便乗する』可能性を想定する。そうした可能性からの『保全』とは結果としてMtFを『性加害者予備軍』とみなすことになりかねない。」

「こうした言説から直ちに想起されるのは、アメリカ合衆国でアフリカ系アメリカ人が日常的に被る差別のことである。彼らの多くが『犯罪者』とみなされない様に身だしなみに気を遣い、生命の安全のために警察の目を引かない様気を配る日常を送っていることは、おそらくはMtFの多くの当事者の日常に共通するのではないだろうか。」

「性別二分法が適用されない場合は男性が基準であり、適用される場合は、より条件の悪い方が女性専用スペースとして割り当てられてきたのである。つまり女性専用スペースとは、女性排除の結果として作られた付け足しの隔離スペースであり、歴史的には女性の安心安全のためだったとはいえない。」

「男しか想定されていなかった時代から今日女性用トイレにはかなりの配慮が行き届く様になってきた。子連れや車いす用、そして多目的トイレなど公共施設は多様な人々に開かれる様になってきたが、言うまでもなくその様な変化が自然に生じたのではない。排除された人々の声が社会に認識されるに到るまでには多大な継続的努力が積み重ねられている。」


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