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同性への性的指向、特定の遺伝子なし [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

8月30日(金)

同性愛を発現する特定(単一)遺伝子がないという結果は、予想通り。

今後の関心は、どういう機序(仕組み)で同性愛が発現するのか?になる。
複数の影響が弱い遺伝子の複合的作用なのか、それとも遺伝子ではない別の作用なのか。

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同性への性的指向、特定の遺伝子なし 国際研究チーム

人間の性的指向と遺伝子の関わりについて、国際研究チームが約47万人の遺伝情報(ゲノム)を調べたところ、同性との性的行為に強く関わる単一の遺伝子は存在しないことが確認された。専門家は「性的指向は遺伝よりも、様々な要因が影響していることが示された」としている。

論文は29日、米科学誌「サイエンス」に掲載された。豪クイーンズランド大などのチームは、英バイオバンクや米企業が持つ両国など約47万人分のゲノムデータを元に、「同性と性的行為をした」などと答えた人と、そうでない人との違いを見た。

その結果、同性との性的行為に強く影響を与える単一の遺伝子は見つからなかった。一方、同性と性的行為をしない人との間には、一つ一つの影響は弱いゲノムの違いが5カ所見つかった。さらに微弱なものは多数あるとみられる。

こうした結果を元に遺伝子の影響を推定すると、英国で約8%、米国で約24%だった。過去の小規模な研究の結果とほぼ同じ傾向だった。

研究に関わった米ブロード研究所のベンジャミン・ニール氏は「今回の結果は(全体の結果を表すもので)一人ひとりの性的行為を推測するものではない」としている。

ゲノム解析に詳しい東京大大学院の鎌谷洋一郎教授は「同性間の性的行為は、身長や知能などと同様に、個々には効果が弱いものの非常に多くの遺伝因子が関わる『複雑形質』であることが改めて示された。ただ、今回の研究ですべてが明らかになったわけではない。欧米人のゲノムを解析した結果が日本人にそのままあてはまるわけでもないだろう」と話している。

『朝日新聞』2019年8月30日03時00分
https://digital.asahi.com/articles/ASM8X7FY3M8XULBJ01Q.html?rm=493

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“同性愛遺伝子”存在せず 国際的なグループが発表

同性と性的行為をしたことがあると答えた人50万人を対象に遺伝子を分析した結果、人の性的指向に強く関わる特定の遺伝子は存在しないとする研究結果を国際的なグループが発表しました。人の性的指向は複数の遺伝子や環境などの要因で決まるとしています。

アメリカのマサチューセッツ総合病院やオーストラリアのクイーンズ大学などのグループは研究機関などが保管している遺伝子のデータを使って、事前のアンケート調査で同性と性的行為をしたことがあると答えた人の遺伝子データおよそ50万人分をゲノムワイド関連解析という手法を使って分析しました。

その結果、同性との性的行為に統計的にみて関連する可能性がある遺伝子が、男性の薄毛に関する部位や、匂いに関する部位などに5つ、見つかりましたが、その役割は限定されていて、グループでは人の性的指向に強く関わる特定の遺伝子は存在しないと結論付けました。

これについてグループは「ほかの多くの人間の行動と同じく、性的指向も、遺伝的な要因と環境的な要因が複雑に結び付いて起きていることが改めて示唆された」と話していて、遺伝子の分析から人の性的指向を予測するのは不可能だとしています。

また性的マイノリティについての知識の啓発を行うNPO、GLAADは「研究結果は性的マイノリティのアイデンティティを議論するためのものではない」としたうえで、「今回の研究によって同性愛は人間にとって自然なことだという、さらなる証拠が示された」とするコメントを出しました。

この論文は今月30日付のアメリカの科学雑誌、サイエンスに掲載されます。


「NHKニュース」2019年8月30日 13時22分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190830/k10012056671000.html
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