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論文「トランスジェンダーと法」について [お仕事(執筆・成果)]

7月31日(水)

『クィアと法』(日本評論社、2019年6月)に掲載した論文「トランスジェンダーと法」について、石田仁さんが感想を書いてくださった。

私としては、筆頭編者への不信感がどうしてもぬぐえず、再校段階まで掲載すべきか悩んだ論文だったので、丁寧に読んでくださり、出版後、初めて「降りなくてよかった(かも)」と思えた。
ありがとうございました。
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『クィアと法』を徐々に読み進めている。三橋さんの「トランスジェンダーと法」(第6章)がめっぽうおもしろい。江戸期〜明治維新〜明治期〜戦前期〜戦後混乱期の、女装と犯罪に関する報道や人々のとらえ方を、異性装を処罰しうる法令と照らし合わせながら、歴史になじみのない法学の読者や、法学になじみのない歴史に関心のある読者にも十分に理解できるように、分かりやすくも専門的に描いている。「西欧化による犯罪化」といった単線的な歴史ではないあたり、左右問わず、多くのLGBT活動家にも読んでほしい。本論がおもしろいのは、他の政策に翻弄されての異性装の処罰であることが後半部分でわかりかけてくることで、狭い意味での法令にとどまらず、社会体制や政治における「性」の管理(管理しないこと、も含む)について考える論考になっているところにある。
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