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ドキュメンタリー映画「クィア・ジャパン」の断片的感想 [現代の性(同性愛・L/G/B/T)]

7月17日(水)

ドキュメンタリー映画「クィア・ジャパン」の断片的な感想。

満開の桜の花の下で舞う松田篤史さん(大駱駝艦)の冒頭シーンが強烈な印象。
とくに、海外の観衆には不可思議・不可解な「クィア・ジャパン」を印象付ける効果的なシーンだと思う。

他にも、場面のつなぎに挟まれた街や風景の映像に、外国人監督ならではの「日本」が感じられた。

前半のメインは「デパートメントH」。
舞台いっぱいの大きな豚から、人間子豚が次々に産まれてくるシーンとか、とても、充実した映像になっている。

やはりマーガレットさんの存在感がすごい。
座って「解説」しているだけなのだが、何度も笑いをとっていた。
「大御所」とは、こういう人を言うのだ。

HIV予防啓発活動にもしっかり着目している。
東京の「akta」(デリバリー・ボイズの活動、長谷川博史さんの語り)、大阪の「dista」(宮田りりぃさんの活動)など、かなり尺を使っている。

地方では、南の沖縄のシーンも印象的だった。
ただ、日本のLGBT運動の北の拠点札幌が取材されていないのはいささか残念。

中盤過ぎて少し瞼が重くなってきたところで、杉田水脈先生が登場。
一気に目が覚めた。
彼女の「毒」はやはりすごい。
ヒール(「役」じゃなくマジなんだけど)が作品の中だるみを見事に締めていた。

私がいちばん好きなシーンは、羊人間が掃除や料理をしているところ。

全体的に見ると、1年前の試写の段階では、やや羅列的に感じられたシーンの展開がスムーズになり、かつ締まった感じで凝縮度がぐっと上がった。
その分、ドキュメンタリー映画として上質なものになったと思う。

今後は、日本国内の映画館で一定期、上映されて、より多くの人が観られる機会を作って欲しい。
海外のLGBT映画祭への参加はもちろんだが、LGBTに限定しない一般の映画祭のドキュメンタリー部門にもぜひチャレンジしてほしい。
きっと評価されると思う。




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