名古屋は「女装しやすい街」 [現代の性(性別越境・性別移行)]
7月11日(木)
名古屋がとくに「女装しやすい街」ということはないと思うけど、2010年頃から復活した「女装ブーム」が続いていることがわかる記事。
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名古屋は「女装しやすい街」 変身の専門店に客ワクワク
【動画】女装歴約40年のルナさんのメイクの様子=千葉卓朗撮影

専門のスタッフ(左)が、ウェディングドレス姿の男性客にメイクを施す=名古屋市西区の「龍の月」
俺もきれいになりたい――。男性のこんな願いをかなえる変身サービス専門店が名古屋にある。客の多くはサラリーマン。コスプレにも対応。客は何を求めて変身するのか。
濃淡ピンク2色のルージュにラメ入りのグロスを重ねた唇。カールしたつけまつげとアイラインでぱっちりした目元。大きめのリボンでかわいさをプラスした栗色のウィッグ。愛知県内の家電量販店に勤務する20代の男性は約2時間で、ウェディングドレス姿の「花嫁」に変身した。
「普通はできない経験。ワクワク感があって、すごくいい」
姿見に映る自分と対面した男性の声が、少しうわずった。
変身サービス専門店「龍の月」の「変身体験コース」には男性客の予約がほぼ連日入る。名古屋駅近くのマンションの一室が店舗で、ワンピースやOL風のスーツ、ミニスカートなどの衣装が常時100種類以上そろう。プロのスタッフがメイクを施し、「きれいになりたい」という願望をかなえる。料金は1回3時間コースで2万2千円(初回は入会金3千円)。写真撮影もついている。
経営する藤田はなさん(48)によると、客層は20~70代と幅広く、サラリーマンが多い。元々女装が好きな人もいるが、客の大半は初体験。変身後の姿を見ると、大抵の客は表情が明るくなる。「普段はストレスにさらされているサラリーマンにとって『俺にもこんなことができるんだ』と、新たな自分を発見する喜びがある」と藤田さんは話す。
ここ数年増えているのは、20代。インスタグラムなどのSNSで見て憧れたコスプレイヤーの画像を持参して、「こんな風になりたい」と依頼してくるケースが多い。藤田さんは「若い世代は女装に対する心理的ハードルが低い。自己表現の手段の一つだととらえている」と指摘する。
藤田さんが変身サービスを始めたきっかけは10年ほど前、友人男性から「ちゃんとメイクして女装したい」と相談されたことだった。女装に対応できる美容師を探したが、なかなか見つからない。やっと見つけても、今度はメイクする場所がなく、ホテルの部屋を借りて美容師に来てもらった。こうした経験談をブログで紹介すると、見ず知らずの男性から「女装を手伝ってほしい」という連絡が相次いだ。
「これはビジネスになる」と思い立ち、2011年10月に営業を始めた。最初は週1件ほどだった申し込みが次第に増え、今は週5件以上、多い時は1日3件も予約が入る。
開店当時から通う常連のルナさんは、名古屋市在住のサラリーマン。女装歴は約40年に及ぶが、「この20年で名古屋は女装に寛容になった」と感じる。はるな愛さんなどのタレントがテレビ番組で活躍するようになった影響も大きいが、名古屋の場合、03年に始まった世界コスプレサミットなどのイベントが増え、街中で女装したコスプレイヤーを見かける機会が増えた。ルナさんは「名古屋は女装しやすい街になった。ニーズはもっと高まる」と話す。(千葉卓朗)
龍の月(名古屋市西区) 2011年10月開業。12年に現在の店舗に移転。契約するメイク担当スタッフは5人。「変身体験コース」は、スタッフが客の「願望」を聞き取り、イメージに合った衣装を選び、メイクを施す。変身した姿での「街歩き」などのオプションもある。予約制。申し込みは電話(090・2347・8887)へ。
『朝日新聞』2019年7月8日15時13分
https://blog.so-net.ne.jp/MyPage/blog/article/edit/input?id=109667547
名古屋がとくに「女装しやすい街」ということはないと思うけど、2010年頃から復活した「女装ブーム」が続いていることがわかる記事。
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名古屋は「女装しやすい街」 変身の専門店に客ワクワク
【動画】女装歴約40年のルナさんのメイクの様子=千葉卓朗撮影

専門のスタッフ(左)が、ウェディングドレス姿の男性客にメイクを施す=名古屋市西区の「龍の月」
俺もきれいになりたい――。男性のこんな願いをかなえる変身サービス専門店が名古屋にある。客の多くはサラリーマン。コスプレにも対応。客は何を求めて変身するのか。
濃淡ピンク2色のルージュにラメ入りのグロスを重ねた唇。カールしたつけまつげとアイラインでぱっちりした目元。大きめのリボンでかわいさをプラスした栗色のウィッグ。愛知県内の家電量販店に勤務する20代の男性は約2時間で、ウェディングドレス姿の「花嫁」に変身した。
「普通はできない経験。ワクワク感があって、すごくいい」
姿見に映る自分と対面した男性の声が、少しうわずった。
変身サービス専門店「龍の月」の「変身体験コース」には男性客の予約がほぼ連日入る。名古屋駅近くのマンションの一室が店舗で、ワンピースやOL風のスーツ、ミニスカートなどの衣装が常時100種類以上そろう。プロのスタッフがメイクを施し、「きれいになりたい」という願望をかなえる。料金は1回3時間コースで2万2千円(初回は入会金3千円)。写真撮影もついている。
経営する藤田はなさん(48)によると、客層は20~70代と幅広く、サラリーマンが多い。元々女装が好きな人もいるが、客の大半は初体験。変身後の姿を見ると、大抵の客は表情が明るくなる。「普段はストレスにさらされているサラリーマンにとって『俺にもこんなことができるんだ』と、新たな自分を発見する喜びがある」と藤田さんは話す。
ここ数年増えているのは、20代。インスタグラムなどのSNSで見て憧れたコスプレイヤーの画像を持参して、「こんな風になりたい」と依頼してくるケースが多い。藤田さんは「若い世代は女装に対する心理的ハードルが低い。自己表現の手段の一つだととらえている」と指摘する。
藤田さんが変身サービスを始めたきっかけは10年ほど前、友人男性から「ちゃんとメイクして女装したい」と相談されたことだった。女装に対応できる美容師を探したが、なかなか見つからない。やっと見つけても、今度はメイクする場所がなく、ホテルの部屋を借りて美容師に来てもらった。こうした経験談をブログで紹介すると、見ず知らずの男性から「女装を手伝ってほしい」という連絡が相次いだ。
「これはビジネスになる」と思い立ち、2011年10月に営業を始めた。最初は週1件ほどだった申し込みが次第に増え、今は週5件以上、多い時は1日3件も予約が入る。
開店当時から通う常連のルナさんは、名古屋市在住のサラリーマン。女装歴は約40年に及ぶが、「この20年で名古屋は女装に寛容になった」と感じる。はるな愛さんなどのタレントがテレビ番組で活躍するようになった影響も大きいが、名古屋の場合、03年に始まった世界コスプレサミットなどのイベントが増え、街中で女装したコスプレイヤーを見かける機会が増えた。ルナさんは「名古屋は女装しやすい街になった。ニーズはもっと高まる」と話す。(千葉卓朗)
龍の月(名古屋市西区) 2011年10月開業。12年に現在の店舗に移転。契約するメイク担当スタッフは5人。「変身体験コース」は、スタッフが客の「願望」を聞き取り、イメージに合った衣装を選び、メイクを施す。変身した姿での「街歩き」などのオプションもある。予約制。申し込みは電話(090・2347・8887)へ。
『朝日新聞』2019年7月8日15時13分
https://blog.so-net.ne.jp/MyPage/blog/article/edit/input?id=109667547
2019-07-11 23:12
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