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館山・センチメンタルジャーニー(その3:海と「中村屋」) [旅]

8月30日(水)
(続き)
海岸に行ってみる。
ずいぶんきれいになっている。
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子供の私が泳いだ海岸は、「八幡海岸」といって、館山の海水浴場の中心である「北条海岸」の北に接している。
海岸道路を超えるとm、低い浜堤があり、その向こうに緩やかな砂浜が広がり、波静かな遠浅の海につながっていた。
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「海の家」のような施設はなく、木製の櫓のような飛び込み台が1つ海中にあるだけだった。
海水浴客も、それほど多くなく、穏やかでのんびりした雰囲気だった。
私は、その海で、母親かな日本泳法の「水府流」を教わった。
浮き身、伸(のし=横泳ぎ)、平泳(ひらおよぎ)、抜き手、立ち泳ぎなど。
父親には潜水を教わった。
速く泳ぐことより、水の中を自在に動く術を教わったことは、後々ずいぶん役に立った。

懐かしい海の水に50数年ぶりに触れてみる。
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50年はあまりに長い、祖母はもちろん父母も、私を慈しみ育ててくれた人はもう誰もいない。
大人しい病弱な男の子は、真っ赤なペティキュアの怪しい姐さんになった。
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ずいぶん遠くまで歩いてきてしまったのだなぁ。

そろそろ行かなければ。
波打ち際で、母親と子供が遊んでいる。
遠い日の母と妹と私の姿が重なる。
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館山駅に戻る。

駅の西口(海側)から自由通路を通って東口に。
昔は海側には入口はなかったと思う。

国道に出てみる。
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左側の建物、記憶がある。

秩父に帰るときにお土産を買った「房洋堂」は健在だった。
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でも全体に、商店街が寂れている。
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この先に、母に連れられてよく行った魚屋さんがあったのだが・・・。

さあ、「中村屋」。
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メニューはあまり変わっていないようにも思う。
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かき氷のメニュー。
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祖母と母は、いつも宇治金時だった。
私は、氷ミルクが好きだった。

悩んだ末に、クラブハウスサンド(スープ、ミニサラダ付き、480円)を注文。
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クリームあんみつ(450円)を追加。
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味は変わっていない、値段もそんなに高くなっていない(50年で4~5倍?。子供だったので50年前の記憶があまりない)。
変わったのは、ウエートレスさんがいなくなって、セミ・セルフサービスになったこと。
やっぱり、人件費&人手の問題か。

ああ、「中村屋」が存在していてくれたお陰で、あまりセンチメンタルにならずに済んだ。
ありがとう!

駅前から出ている横浜駅行きの長距離バスに乗る。
館山~横浜という路線があることに驚いた。
「東京湾アクアライン」に入る。
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木更津から川崎へ、海の中の道を渡れるようになるなんて、50年前には想像もしなかった。

海が夕日に輝き始める。
死ぬ前に一度訪ねたかった、幼い日の思い出を確かめることができた夏の終わりの一人旅だった。



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