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鳥取県中部地震の断層は北北西−南南東 [地震・火山・地質]

10月22日(土)

気象庁が発表した余震の震源域は、北北西−南南東に軸がある細長い楕円状(赤い部分)で、断層の走向が推定できる。
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<鳥取震度6弱>「隠れ断層」長さ18キロ データから推定

鳥取県中部で21日に震度6弱を観測したマグニチュード(M)6.6の地震で、国土地理院(茨城県つくば市)は22日、地震を起こした断層の推定結果を公表した。断層は北北西−南南東に延びる長さ約18キロ、幅約13キロの大きさで、最も浅い所(上端)が地下約500メートルにとどまり、地表に現れない未知の「隠れ断層」とみられる。

地震による地面の動きの観測データなどから推定した。断層は西側に70度以上の急角度で傾斜し、断層の西側の地盤が南へ、東側が北へずれ動く「左横ずれ」だったと考えられるという。断層全体が一様に動いたとした場合、ずれは約30センチだったと推定している。

その後の余震もほぼこの断層に沿って起きているが、断層は余震の震源域よりやや北側に長くなっているという。同院の矢来博司・地殻変動研究室長は「角度が急な点や左横ずれという点で鳥取県西部地震(2000年、M7・3)と似ている。長さの推定はまだ暫定的で、もう少し短い可能性がある」と話している。

また、防災科学技術研究所(同市)も、地震の揺れを示す波形から震源となった断層を推定し、長さは12〜13キロ、震源に近い地下の浅い場所が最大70センチ滑ったとの結果を明らかにした。

政府の地震調査委員会もこの日の臨時会で、余震の震源分布などを基に「これまで知られていない断層によって起きた」とする見解を示した。委員長の平田直・東京大地震研究所教授は「地表に活断層が現れていなくても、被害を及ぼす地震が起こる可能性は全国どこでもある」と注意を呼びかけた。

同県など中国地方の北部区域には、M7以上の大地震を起こす恐れがあるとされる、長さ20キロ以上の主要活断層はない。しかし、調査委は今年7月、「被害を起こすような地震活動が他の区域に比べて活発」として、今後30年以内にM6.8以上の地震が起きる確率を40%と高く算定した。鳥取県西部地震も今回と同様に、地震前に断層の存在が知られていない場所で起きた。【飯田和樹】

『毎日新聞』2016年10月22日21:50
http://mainichi.jp/articles/20161023/k00/00m/040/056000c
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