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2015年(上半期)の仕事 [お仕事(執筆)]

7月19日(日)
あわただしい日々が続き、「2015年(上半期)の仕事」をまとめるのを忘れていました。
半月以上遅れでまとめましたが、7月の分は入っていません。

【執筆】は、論文「『台記』に見る藤原頼長のセクシュアリティの再検討」が掲載された倉本一宏国際日本文化研究センター教授編の『日記・古記録の世界』(思文閣出版)が、予定より1年遅れで刊行され、ようやく日の目を見ました。
入稿は2012年12月だったので、2年4カ月もかかった難産でした。
内容的には「男色の4類型」を明確に提示した点で、セクシュアリティ研究としてそれなりに画期的だと思っていますが、たぶんほとんど誰も読まないでしょう。

3月には、予定通り井上章一さんとの共編で、「関西性慾研究会」としては6冊目の論集、『性欲の研究』としては2冊目となる『性欲の研究 東京のエロ地理』を、平凡社から刊行することができました。
新聞・雑誌の書評にほとんど取り上げられず、一時はかなり落ち込みましたが、お蔭さまでまずまずの売れ行きのようで、なんとか3冊目も企画できそうです。
私は、人文地理学の加藤政洋さん(立命館大学文学部准教授)との対談「『性なる』場所の戦中戦後」に加えて、論文、コラム、表紙解説、そして「あとがき」を執筆しました。
「東京・新宿の『青線』について」は、私にとって初の買売春研究の論文になりました。

また、昨年7月に明治大学の学生相談室夏季セミナーでお話した内容が、講演録の形で明治大学『学生相談』に掲載されました。

【講演・講義・研究報告】は、ルーチンの講義に加えて、講演など6回、ゲスト講義2回、研究報告1回で、内容的にもバラエティに豊かで、充実していました。
とりわけ、第1回から連続参加している「GID(性同一性障害)学会」で17年目にして基調講演をさせていただいたのは、とてもうれしかったです。

学会やゲスト講義でお世話になった方々にあらためて御礼申し上げます。
しゃべる仕事は、スケジュール的に可能な限り、お引き受けしますので、今後ともよろしくお願いいたします。

【コメント・紹介記事など】は3本で、川崎市の講座関係(2本)では、久しぶりに新聞に写真が載りました。もう1本は昨秋に電話取材されていて延び延びになっていたものがようやく掲載されました。

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【執筆】
3月「(論文)東京・新宿の『青線』について―戦後における『盛り場』の再編と関連して」
 (井上章一・三橋順子編『性欲の研究 東京のエロ地理編』平凡社 2015年3月)
3月「(対談)『性なる』場所の戦中戦後」← 加藤政洋さんと
 (同上)
3月「(コラム)『男寺党』について ―朝鮮半島における性的マイノリティの伝統文化として」
 (同上)
3月「(表紙解説)『原色の街』の原色の女」
 (同上)
3月「(論文)『台記』に見る藤原頼長のセクシュアリティの再検討」
 (倉本一宏編『日記・古記録の世界』思文閣出版 2015年3月)
4月「(講演録)昭和女装者列伝―トランスジェンダー・カルチャーの昭和史―」
(2014年度武蔵野市寄附講座 成蹊大学全学共通科目(文学部)「昭和のサブカルチャー研究」 2015年3月)
6月「(講演録)性別違和感を抱く学生に教職員はどう対応していくか」
 (明治大学『学生相談』2014年度学生相談室報告 2015年6月)

【講演・講義・研究報告】
1月15日 川崎市教育委員会連続講座「ありのままの自分~ジェンダーとファッション~ 女装/男装ってなんだ?」(全5回)講演
 「(第1回)女装×日本人~目からうろこの日本の女装史~」
2月2日 群馬大学医学部「医の倫理学 講義・実習」(服部健司教授)ゲスト講義
 「性同一性障害」問題を考える-過剰な病理化がもたらしたもの-」
 「(アメリカでは)「性同一性障害」がなくなった―精神疾患の分類と診断の手引(DSM)」の改訂をめぐって―」
2月20日 関西性慾研究会(2015年第1回:京都・井上章一先生室町別邸)研究報告
 「新吉原・大正復興「花魁道中」(序説) ―写真資料の収集から―」
2月27日 日本染織文化振興会「染織文化講座」講演
 「銘仙の歴史と銘仙きもの」
3月1日 東京都北区男女共同参画センター 講師(西山千恵子さんとの対談)
 「メディアの中のセクシャルマイノリティ」
3月22日 GID(性同一性障害)学会第17回研究大会(大阪府立大学)基調講演
 「性別越境現象」
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2015-03-23-2
4月26日 ニコニコ超会議(幕張メッセ)
 ニコニコ学会β「現実をハックする異性装」パネラー
5月9日 専修大学商学部(2部)「総合科目Ⅳ」(久米晶文講師)ゲスト講義
 「私の軌跡―新宿歌舞伎町の女装ホステスからトランスジェンダー研究者へ―」
 「性別越境の文化―『双性原理」を考える―」
6月27日 第34回「化粧文化研究者ネットワーク」研究会(東京新橋)講演
 「『女』の顔を作ること、『女』をすること ―女装と化粧の関係史―」

1月8日~15日 早稲田大学基幹理工学部「越境する文化」(2回)
1月13日~20日 都留文科大学「ジェンダー研究1」(2回)     
4月14日~6月30日 明治大学「ジェンダー論」講義(11回)
4月9日~6月25日 東京経済大学「ジェンダー関係論」講義(12回)

【コメント・紹介記事など】
1月17日 「女装の歴史ひもとく ジェンダー学ぶ連続講座」
 (『神奈川新聞』2015年1月17日)
 http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2015-01-17-2
1月19日 「<元気人@かながわ>性社会・文化史研究 明大などで講師 三橋順子さん」
 (『東京新聞』2015年1月19日 川崎版)
 http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2015-01-19-1
3月4日 「女装イベント 誰か傷つくかも 大学で中止相次ぐ」
 (『朝日新聞』2015年3月4日 大阪版)
 http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2015-03-14

【参照】
2014年(下半期)の仕事
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27-2
2014年(上半期)の仕事
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2014-07-31-1
2013年(下半期)の仕事
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2013-12-29
2013年(上半期)の仕事
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2013-07-06
2012年(下半期)の仕事
http://junko-mitsuhashi.blog.so-net.ne.jp/2012-12-29-2
2012年(上半期)の仕事
http://zoku-tasogare-2.blog.so-net.ne.jp/2012-12-26-3
2011年(下半期)の仕事
http://zoku-tasogare-2.blog.so-net.ne.jp/2012-12-26-2
2011年(上半期)の仕事
http://zoku-tasogare-2.blog.so-net.ne.jp/2012-12-26-1
2010年の仕事
http://zoku-tasogare-2.blog.so-net.ne.jp/2012-12-26


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