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知床半島の沿岸で海底が謎の隆起、10m超の高さ  [地震・火山・地質]

4月25日(土)

まさに「地変」で、それを目の当たりにしてしまった昆布拾いの女性の体験がリアルですごい。
10mといったら、3階建てのビルの高さ。
そんなものがいきなり出現したら、たぶん自分の目や感覚がおかしくなったと思ってしまったのではないだろうか。

海溝型の巨大地震の直後に、海岸部の陸地が急激に隆起することがあることは、従来から知られていた。
房総半島南部や、四国の室戸岬などに何段もある海岸段丘は、大地震の度に繰り返し形成されたものだ。
また、隆起は火山活動(地下のマグマによる押し上げ)によっても起こる。

しかし、今回の異常隆起は、その原因になる巨大地震や火山活動を伴っていない。
巨大地震や火山活動を伴わないで、大規模な地殻変動がどういうメカニズムで起こるのか、地学ファンとしては、とても興味深い。

知床半島 隆起.jpg
↑ 舌状に海岸が海に延びている部分が隆起した部分
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海底が謎の隆起、海面10m超の高さに 知床半島の沿岸

北海道の知床半島で24日、海岸線沿いの海底が隆起し、新たな陸地になっているのを近くの住民らが見つけた。地元は騒ぎになっている。

現地は知床半島南東側の羅臼町春日町付近で、住民によると24日朝、海岸で昆布拾いをしていた女性が、海岸が若干高いことに気づいた。昆布拾いを終えて帰宅しようとしたところ、隆起は自分の背丈を超えていたという。

同日夕、地元の羅臼漁協の田中勝博組合長らが確認。目測では隆起は長さ500メートル以上、幅は広いところで30~40メートルで高さは海面から10~20メートルほど。隆起した岩についたウニや昆布に、カモメやカラスが群がっていたという。

田中組合長は「音も揺れもなかったと聞いている。こんなことは初めて」と話し、海面下の状況を近く調べるという。北海道大大学院理学研究院地震火山研究観測センターの谷岡勇市郎教授(地球惑星科学)は「(NHKが流した)ニュース映像から判断し、海岸線が隆起したのは間違いないが原因はわからない」と話す。(神村正史)
『朝日新聞』2015年4月25日00時14分
http://www.asahi.com/articles/ASH4S6RWPH4SIIPE03L.html?iref=comtop_rnavi_arank_nr01
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