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『怪奇夜話』特別増刊号(昭和29年6月)と『愛情生活』昭和27年12月号 [性社会史研究(性風俗雑誌)]

4月28日(月)
月1度の吉祥寺での仕事の帰りに、南口駅前通りの古書店に寄る。
「怪しい雑誌」(戦後期の性風俗雑誌)の在庫が豊富な店なのだが、この半年ほど目ぼしいものがなかった。
今日は新規大量入荷があったらしく、見たことがない雑誌がたくさんあった。
透明な袋に入っていて中身を見られない状態で買わなければならない。
その中から2冊を選んで購入。
長年培った勘だけを頼りに選ぶので、内容に当たり外れがあるのだが、今日は2冊とも大当たり!
大収穫でうれしいな。
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『怪奇夜話』特別増刊号 昭和29年(1954)6月
『怪奇夜話』1949‐6(3).jpg
発行所は「東京都台東区仲御徒町四丁目」の「自由出版社」で、B6版256頁、定価85円。
裏表紙に「毎月一回発行」とあるが、奥付はなく、巻次や通巻の表示もない。

内容は、例によってエロ・グロのごった煮状態だが、私にとっては、下記の2つが大収穫。
亀田金助「(猟奇探訪)新宿売笑地図―時間によって異なる売春地帯―」
小暮雁二「(怪奇変態)男娼でかめろん―女でも男でもない男―」
どちらも、論文の資料として使えそう。
他にも、面白そうな記事が2つ。
赤坂 慧「(性愛小説)二人の男に惚れられた男娼」
高沢与志六「(猟奇報告)売春婦の検黴見学記」
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『愛情生活』 昭和27年(1952)12月号
『愛情生活』1947-12(3).jpg
発行所は「東京都新宿区四谷二丁目三番地」の「明星閣」(編集人:牛丸敏彌、発行人:宗形金造)で、B6版314頁、定価98円。
巻次は第2巻13号で、月刊誌らしい。

「半処女(セミ・バージン)を打診する」という特集にひかれて買ったのだが、
「客引き合戦てんやわんや探訪記-赤線区域・青線区域・東京売春風景ー」という記事が拾いものだった。
これも、今書いている論文に引用できる。
ちなみに「半処女」とは、「男たちと遊び(自由恋愛)はするが、決して肉体は許さない」女性のこと。
現在ではまったく死語になっているが、1930年代から50年代にかけて、小説などでもけっこう使われた。
(参照)光石亜由美「半処女」(『性の用語集』講談社現代新書 2004年)


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