痴漢も病理化? [現代の性(性犯罪・セクハラ)]
8月2日(金)
う~ん、「痴漢」も病理化の方向に行くのだろうか。
たしかに、アメリカ精神神経学会の「精神障害の診断と統計の手引き」(DSM-4TR)には、「Sexual and Gender Identity Disorders(性障害および性同一性障害)」の下に「Paraphilia(性嗜好異常)」として、Exhibitionism(露出症)、Voyeurism(窃視症)、Pedophilia(小児性愛)などと並んで、Frotteurism(接触性愛・窃触症)という病名がある。
(この5月からDSM‐5に切り替わったが、この部分の原文は未入手。だぶんそれほど変わっていないと思うが…)
この疾病概念を使えば、痴漢を「窃触症」という病名で病理化(精神疾患化)できる。
つまり、「いけないことだとわかっていたのに、無意識に手が動いてしまった」という痴漢の言い訳に「それは病気だからです」という医学的根拠が与えられるわけだ。
そして「病気なんだから仕方がない」→「治療を優先して罪に問うべきではない」という形で世論誘導が可能になる。
まず、大きな影響がありそうなのは、痴漢をめぐる裁判だ。
加害者側の弁護士が「精神疾患なのだから本人の責任を問うべきではない」という主張をすれば、加害者の印象はかなり変わってくる。
そうした印象が判決に投影して、減刑さらには無罪という方向に進むのではないだろうか。
痴漢の被害者をはじめ多くの女性は「そんな馬鹿な」と思うだろうが、日本人は性別移行の病理化に世界一熱心だったように「病理化、大好き」だから、男性主導のメディアがそういう方向で宣伝すれば、そういう方向に進む可能性は十分にある。
実際、産経新聞の小見出しは、「痴漢は依存症」という心理カウンセラーの見解を踏まえて「痴漢は『病』」と断言している。
この記事を読んで「ああ、そうだったのか」と思う人もいるはずだ。
世の中には「ちょっと尻を触ったぐらい」のことが犯罪とされ、刑罰を受け社会的名誉が大きく傷つく現状に不満を抱いている男性はけっこういる。
そういう人たちが、早速、痴漢=病理言説を使い始めることは、かなりの確度で予想される。
実は、すでに精神医療の現場では痴漢は「性嗜好異常の治療を専門とする診療所に持ち込まれる問題」になっている。
さらに、日本では「臨床経験からは(性嗜好異常の中で)窃触症が最も多いとの印象がある」そうである。
(針間克己「窃触症・摩擦症」 別冊日本臨床領域別症候群シリーズNo.39 『精神医学症候群』294-296頁、2003年 http://www.harikatsu.com/coramu/9.html)
DSM-4TR「窃触症」の診断基準は下記のようになっている。
A. 少なくとも6ヶ月間にわたり、同意していない人にさわったり、こすったりすることに関する、強烈な性的に興奮する空想、性的衝動、または行動が反復する。
B. その人が性的衝動を行動に移している、またはその性的衝動や空想のために、著しい苦痛または対人関係上の困難が生じている。
つまり、「つい、でき心で触ってしまった」という初犯は「少なくとも6ヶ月間にわたり」という診断基準から外れる可能性が高い。
一方、長期間にわたって何度も痴漢行為を続けているような累犯者は「少なくとも6ヶ月間にわたり」触りたいという性衝動が反復しているわけで、診断基準に適合し、立派な「窃触症」ということになる可能性がある。
ちなみに、針間医師によると「窃触症に特別の治療法は知られていない」そうで、根気よくカウンセリングを続けるしかない難治性の精神疾患ということになる。
そうなると、何度も通院する必要があり、「窃触症」は、精神神経学界にとっても、「性同一性障害」以上に大きな「資源」になりそうだ。
【追記】
針間医師は上記の文献で以下のように指摘している。
「窃触症が他の性嗜好異常を伴うことは、Freundの調査で72%などのように米国の文献では、高い率で認められる。しかし、これは日本では異なると筆者は考える。日本における統計的データは知られていないが、臨床上の経験では他の性嗜好異常を主訴とするものでは確かに複数の性嗜好異常を有することが多いという印象を持つ。しかし、電車内痴漢行為を主訴とするものの場合は、他の性嗜好異常を伴うことは少ないという印象を持つ。いいかえるならば、日本では他の性嗜好異常は伴わず、もっぱら電車内痴漢行為のみを行う一群がいるということである。」
私は「もっぱら電車内痴漢行為のみを行う一群」を精神疾患という形で免罪するようなことは絶対にあってはならないと思う。
------------------------------------------------------
痴漢増加 「地位ある人」がなぜ…「喜んでいると思った」とカン違い、病気? 専門家「早めの治療が必要」
強制わいせつなどの性犯罪と同様に痴漢が増えている。大阪府内では今年上半期(1~6月)の摘発件数が前年より7・6%増の185件で、平成20年以降で最多。摘発者の中には小学校長や警察官、自治体職員ら「地位のある人」も少なくない。実名公表や厳しい処分が待ち受けているにもかかわらず、なぜ犯行に及ぶのか。再犯も目立っており、専門家は「『病』だと認識して治療する必要がある」と指摘している。
信頼失い職失う
大阪府警は7月上旬、茨木署地域課の巡査長(38)を停職1カ月の懲戒処分にした。理由は痴漢。巡査長は依願退職した。
痴漢は軽微な性犯罪とみられがちだが、女性の心を深く傷つける卑劣な犯罪として、社会的に厳しく断罪される。実名は公表され、警察官なら処分は停職でも依願退職が当たり前。懲戒免職になることもある。
府警は摘発を強化しており、22年以降の摘発件数は毎年、前年比約30件増となっている。しかし痴漢は一向に減らず、今年6月10日~7月7日の1カ月間の痴漢発生件数は134件と、依然多くの女性や子供が被害に遭っている。
会社員が半数以上
警察庁が22年に東京や大阪で行った調査によると、電車内の痴漢行為で摘発された219人の半数が会社員。年齢別では30代が74人(33・8%)と最多で、次いで40代の59人(26・9%)だった。
犯行場所は「通勤・通学の電車内」が67%。被害者の選定も、「偶然近くにいた」が111人(50・7%)と最も多く、働き盛りの30~40代が、何気ない日常の中で痴漢行為に手を染める実態も浮き彫りになった。
痴漢は「病」
痴漢加害者のカウンセリングを行う心理カウンセラーの衣川竜也さん(34)は「痴漢は依存症。性欲や性癖では片付けられない『病』だ」と強調する。
実際、再犯者も目立つほか、女性になりすましてインターネットのサイトに「痴漢して」と書き込み、別の男に痴漢させたとして和歌山県迷惑防止条例違反容疑で7月9日に逮捕された大阪国税局職員は、過去にも痴漢がらみで処分を受けたことがあった。
衣川さんによると、「女性が喜んでいると思った」と勘違いしてカウンセリングに来る加害者は多い。こうした人に共通するのが、他人の気持ちや痛みを忖度(そんたく)する「共感力」の低さだ。「男が聞いても腹が立つほど女性の感情に無関心」という。
その一因が「日々のストレス」といわれる。衣川さんは、「ストレスをためすぎると脳がダメージを受けて、理性的な判断を下す前に行動してしまう」と指摘。常習犯になると無自覚に近い状態で犯行に及ぶため、捕まって初めて自分が痴漢をしていたことに気付くケースもある。
また、「過保護な生育環境」が影響することも。困ったとき、本人が考える前に親が手を差し伸べてきた人は欲求を我慢することが苦手だからだ。衣川さんは「痴漢は『我慢』では治らない。専門家によるストレスケアや家族の協力といった『治療』が必要」と話している。
「msn産経ニュース」2013.8.1 19:41
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130801/wlf13080119440014-n1.htm
う~ん、「痴漢」も病理化の方向に行くのだろうか。
たしかに、アメリカ精神神経学会の「精神障害の診断と統計の手引き」(DSM-4TR)には、「Sexual and Gender Identity Disorders(性障害および性同一性障害)」の下に「Paraphilia(性嗜好異常)」として、Exhibitionism(露出症)、Voyeurism(窃視症)、Pedophilia(小児性愛)などと並んで、Frotteurism(接触性愛・窃触症)という病名がある。
(この5月からDSM‐5に切り替わったが、この部分の原文は未入手。だぶんそれほど変わっていないと思うが…)
この疾病概念を使えば、痴漢を「窃触症」という病名で病理化(精神疾患化)できる。
つまり、「いけないことだとわかっていたのに、無意識に手が動いてしまった」という痴漢の言い訳に「それは病気だからです」という医学的根拠が与えられるわけだ。
そして「病気なんだから仕方がない」→「治療を優先して罪に問うべきではない」という形で世論誘導が可能になる。
まず、大きな影響がありそうなのは、痴漢をめぐる裁判だ。
加害者側の弁護士が「精神疾患なのだから本人の責任を問うべきではない」という主張をすれば、加害者の印象はかなり変わってくる。
そうした印象が判決に投影して、減刑さらには無罪という方向に進むのではないだろうか。
痴漢の被害者をはじめ多くの女性は「そんな馬鹿な」と思うだろうが、日本人は性別移行の病理化に世界一熱心だったように「病理化、大好き」だから、男性主導のメディアがそういう方向で宣伝すれば、そういう方向に進む可能性は十分にある。
実際、産経新聞の小見出しは、「痴漢は依存症」という心理カウンセラーの見解を踏まえて「痴漢は『病』」と断言している。
この記事を読んで「ああ、そうだったのか」と思う人もいるはずだ。
世の中には「ちょっと尻を触ったぐらい」のことが犯罪とされ、刑罰を受け社会的名誉が大きく傷つく現状に不満を抱いている男性はけっこういる。
そういう人たちが、早速、痴漢=病理言説を使い始めることは、かなりの確度で予想される。
実は、すでに精神医療の現場では痴漢は「性嗜好異常の治療を専門とする診療所に持ち込まれる問題」になっている。
さらに、日本では「臨床経験からは(性嗜好異常の中で)窃触症が最も多いとの印象がある」そうである。
(針間克己「窃触症・摩擦症」 別冊日本臨床領域別症候群シリーズNo.39 『精神医学症候群』294-296頁、2003年 http://www.harikatsu.com/coramu/9.html)
DSM-4TR「窃触症」の診断基準は下記のようになっている。
A. 少なくとも6ヶ月間にわたり、同意していない人にさわったり、こすったりすることに関する、強烈な性的に興奮する空想、性的衝動、または行動が反復する。
B. その人が性的衝動を行動に移している、またはその性的衝動や空想のために、著しい苦痛または対人関係上の困難が生じている。
つまり、「つい、でき心で触ってしまった」という初犯は「少なくとも6ヶ月間にわたり」という診断基準から外れる可能性が高い。
一方、長期間にわたって何度も痴漢行為を続けているような累犯者は「少なくとも6ヶ月間にわたり」触りたいという性衝動が反復しているわけで、診断基準に適合し、立派な「窃触症」ということになる可能性がある。
ちなみに、針間医師によると「窃触症に特別の治療法は知られていない」そうで、根気よくカウンセリングを続けるしかない難治性の精神疾患ということになる。
そうなると、何度も通院する必要があり、「窃触症」は、精神神経学界にとっても、「性同一性障害」以上に大きな「資源」になりそうだ。
【追記】
針間医師は上記の文献で以下のように指摘している。
「窃触症が他の性嗜好異常を伴うことは、Freundの調査で72%などのように米国の文献では、高い率で認められる。しかし、これは日本では異なると筆者は考える。日本における統計的データは知られていないが、臨床上の経験では他の性嗜好異常を主訴とするものでは確かに複数の性嗜好異常を有することが多いという印象を持つ。しかし、電車内痴漢行為を主訴とするものの場合は、他の性嗜好異常を伴うことは少ないという印象を持つ。いいかえるならば、日本では他の性嗜好異常は伴わず、もっぱら電車内痴漢行為のみを行う一群がいるということである。」
私は「もっぱら電車内痴漢行為のみを行う一群」を精神疾患という形で免罪するようなことは絶対にあってはならないと思う。
------------------------------------------------------
痴漢増加 「地位ある人」がなぜ…「喜んでいると思った」とカン違い、病気? 専門家「早めの治療が必要」
強制わいせつなどの性犯罪と同様に痴漢が増えている。大阪府内では今年上半期(1~6月)の摘発件数が前年より7・6%増の185件で、平成20年以降で最多。摘発者の中には小学校長や警察官、自治体職員ら「地位のある人」も少なくない。実名公表や厳しい処分が待ち受けているにもかかわらず、なぜ犯行に及ぶのか。再犯も目立っており、専門家は「『病』だと認識して治療する必要がある」と指摘している。
信頼失い職失う
大阪府警は7月上旬、茨木署地域課の巡査長(38)を停職1カ月の懲戒処分にした。理由は痴漢。巡査長は依願退職した。
痴漢は軽微な性犯罪とみられがちだが、女性の心を深く傷つける卑劣な犯罪として、社会的に厳しく断罪される。実名は公表され、警察官なら処分は停職でも依願退職が当たり前。懲戒免職になることもある。
府警は摘発を強化しており、22年以降の摘発件数は毎年、前年比約30件増となっている。しかし痴漢は一向に減らず、今年6月10日~7月7日の1カ月間の痴漢発生件数は134件と、依然多くの女性や子供が被害に遭っている。
会社員が半数以上
警察庁が22年に東京や大阪で行った調査によると、電車内の痴漢行為で摘発された219人の半数が会社員。年齢別では30代が74人(33・8%)と最多で、次いで40代の59人(26・9%)だった。
犯行場所は「通勤・通学の電車内」が67%。被害者の選定も、「偶然近くにいた」が111人(50・7%)と最も多く、働き盛りの30~40代が、何気ない日常の中で痴漢行為に手を染める実態も浮き彫りになった。
痴漢は「病」
痴漢加害者のカウンセリングを行う心理カウンセラーの衣川竜也さん(34)は「痴漢は依存症。性欲や性癖では片付けられない『病』だ」と強調する。
実際、再犯者も目立つほか、女性になりすましてインターネットのサイトに「痴漢して」と書き込み、別の男に痴漢させたとして和歌山県迷惑防止条例違反容疑で7月9日に逮捕された大阪国税局職員は、過去にも痴漢がらみで処分を受けたことがあった。
衣川さんによると、「女性が喜んでいると思った」と勘違いしてカウンセリングに来る加害者は多い。こうした人に共通するのが、他人の気持ちや痛みを忖度(そんたく)する「共感力」の低さだ。「男が聞いても腹が立つほど女性の感情に無関心」という。
その一因が「日々のストレス」といわれる。衣川さんは、「ストレスをためすぎると脳がダメージを受けて、理性的な判断を下す前に行動してしまう」と指摘。常習犯になると無自覚に近い状態で犯行に及ぶため、捕まって初めて自分が痴漢をしていたことに気付くケースもある。
また、「過保護な生育環境」が影響することも。困ったとき、本人が考える前に親が手を差し伸べてきた人は欲求を我慢することが苦手だからだ。衣川さんは「痴漢は『我慢』では治らない。専門家によるストレスケアや家族の協力といった『治療』が必要」と話している。
「msn産経ニュース」2013.8.1 19:41
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130801/wlf13080119440014-n1.htm
2013-08-02 19:33
nice!(0)
コメント(15)
トラックバック(0)
わたしの例えは飛躍しすぎとか拡大解釈とかよく怒られるのですが・・・・
ヒットラーは精神異常だったのだから仕方がない。
あるいは、今の日本であれば、麻生さんは精神異常なのだから仕方ない。
というような理屈は絶対に通用させてはならない、ということに通じるような気がしてなりません。
by カナッペ (2013-08-03 17:28)
痴漢をする者を擁護する気は一切ありませんが
・警察が女性の言い分だけを鵜呑みにしない
・科学的な捜査と「疑わしきは罰せず」の徹底
・冤罪だった場合の当事者の完全な名誉回復
・でっち上げ犯への厳罰と実名報道
これらが実現されない限り、どれほど訴えても男性の理解は進まないと思います。
by 消極的女性専用車容認派 (2013-08-04 01:05)
再度失礼します。冤罪の問題を持ち出すと「話を逸らすな」と非難されたりしますが、男性にとっては切っても切れない話です。冤罪の被害を受けた男性は「心を深く傷つけられる」のはもちろん、それ以上の被害を受けます。それが改善されているとは思えない状況に不満を持っている男性は多いと思います。繰り返しになりますが、冤罪(実際の痴漢被害者の誤認かでっち上げかを問わず)対策を進める以外に、男性への理解を深める方法は無いと思います。
by 消極的女性専用車容認派 (2013-08-04 01:26)
万引きみたいについ手が出てしまう、ということもあるのでしょうか。一回成功したら何回でもやってしまう。やめられません、つかまるまでは、、、。
しかし痴漢免罪で自殺なさったかたもいらっしゃいましたね。痴漢行為を使ってわざと狙った相手を嵌めるような手口もあることでしょう。植草先生事件(りそな事件暴露)やNHKアナウンサー事件(原発の番組?)など、腑に落ちないことも多々あります。
by マミー (2013-08-04 13:27)
カナッペさん、いらっしゃいま~せ。
ご存知と思いますが、現在の精神医学の性が関わる精神疾患の枠組みを作ったのは、ドイツの精神医学者クラフト・エビング(Richard Freiherr von Krafft-Ebing, 1840~1902年)です。
彼は、それまで背教者=宗教犯罪者として死刑にされていた同性愛者や異性装者を病理化し精神疾患とすることで、その命を救ったわけです。
つまり、精神医学は根本のところで、犯罪者を病者として免責し救済する仕組みをもっているわけです。
犯罪を繰り返すような人は、精神をどこか病んでいるわけで、ほとんどの場合、診断しようと思えば何らかの精神疾患に入ります。
そうした、犯罪-(病理化)→精神疾患→(免責)→減刑・無罪化という流れは乱用されるべきではなく、法律によって一定の歯止めがかかっているはずですが、その歯止めを緩めようと精神医学を悪用する連中も間違いなくいるわけです。
by 三橋順子 (2013-08-04 14:36)
消極的女性専用車容認派さん、いらっしゃいま~せ。
痴漢冤罪事件が発生するのは困った問題で、捜査にはいっそう慎重を期す必要があると思います。
ただし、痴漢犯罪が多発するからこそ、そのごく一部に冤罪が発生するわけです。
問題の根本は、冤罪が発生することではなく、痴漢犯罪が相変わらず多発していることなのです。
冤罪問題が解決されない以上、男性の痴漢問題への理解は進まないというのは、まったくもって本末転倒の考え方だと、私は思います。
by 三橋順子 (2013-08-04 14:43)
マミーさん、いらっしゃいま~せ。
U元教授は、現行犯逮捕でしかも累犯、いろいろな状況からしてセーラー服の女子高校生に対する特異な性的嗜好があるのは間違いなさそうで、むしろ常習者の可能性大(逮捕歴3回)です。
NHKの男性アナウンサーは、典型的なストレス→過剰飲酒→欲望抑制不能のパターンだと思います。
まあ、これはまったくの私見で、実際に犯行が有ったかどうかは、裁判所が判断することですが。
by 三橋順子 (2013-08-04 14:55)
DSM-5でも「Frotteuristic disorder」(窃触障害)と、ほぼ同様の疾患があります。
精神疾患だからといって、責任能力が軽減されないのは当然なのですが。
犯罪者の多くがパーソナリティー障害ですが、特に減刑されないのと同じことです。
しかし、実際には「カウンセリングに通いますので・・」などと弁護士が主張すると、減刑されている気がします。元々実刑にはなりにくいということもありますが。
あと記事中、衣川先生が過度にストレスを原因として強調しているのが気になります。「ストレスからついやってしまいました」という言い訳の擁護のように聞こえるおそれありです。
by A.J. (2013-08-04 21:14)
A.J.さん、いらっしゃいま~せ。
専門的な立場からのコメント恐縮です。
>衣川先生が過度にストレスを原因として強調しているのが気になります。「ストレスからついやってしまいました」という言い訳の擁護のように聞こえるおそれありです。
私もまったく同感で、ストレスが原因であることを過度に主張すると、痴漢犯罪は外因的な理由が主であることになってしまい、加害者の責任が問われなくなってしまうように思います。
記事で見る限りですが、この先生の主張は、ちょっとというか、かなりバランスを欠いているように思いました。
by 三橋順子 (2013-08-06 03:31)
こんばんは。性嗜好障害を治療できる医療機関をご存じでしたらご教示頂けないでしょうか?
by バイオレットナンバーワン (2014-02-16 19:49)
バイオレットナンバーワンさん、いらっしゃいま~せ。
もし、首都圏在住でしたら、神田小川町の「はりまメンタルクリニック」をお勧めします。
治療できるかどうかはともかく、性嗜好障害についても見識がある先生ですので、適確な診察はしてくれると思います。
by 三橋順子 (2014-02-21 03:08)
おはようございます。
一連のコメントの流れから 教えていただきたいことがあります。
「ミーガン法」を どう扱うのがよいのでしょうか?
私自身は 「ミーガン法」への嫌悪感をもっています。でも しょうがないのかなというあきらめのような気持ちもあります。
累犯性犯罪者?を 「精神疾患」の一種とみなす考えなら、彼らが社会参加するための 何らかの制約があるというのはしょうがないのかなという気持ちですか?
たとえば 限定条件付の自動車運転免許みたいなイメージなんですが。。。
「限定条件 眼鏡等」 視覚に問題あるが、視力を矯正できるなら免許するみたいな。
性犯罪 精神疾患への 気づかぬ偏見を持っているせいかも知れませんが
おゆるしください
by 丁子屋 (2014-02-21 09:49)
丁子屋さん、いらっしゃいま~せ、
「ミーガン法」(一般的には、性犯罪者情報公開法として理解される)のお話ですが、基本的な法倫理感覚からすれば、二重刑罰であり、受刑修了者への人権抑圧だと思います。ただ、なぜそんな法倫理を逸脱した法律が作られたかといえば、「性犯罪者」の再犯率が高いという現実的なりゆうからです。
しかし、、「性犯罪者」の再犯率が高いのは、現在行われている刑罰が再犯防止という点で実効性に乏しいからに他なりません。
私は「性犯罪者」の再犯防止には去勢刑が最も有効だと考えています。
少なくとも累犯「性犯罪者」に対しては、本人のためにも社会の安寧のためにも、完全去勢刑がいちばん有効だと思っています。
by 三橋順子 (2014-02-21 15:47)
「はりまメンタルクリニック」ですね、ありがとうございます。
日本性科学会のカウンセリング室での性障害関係の相談は参考になりそうでしょうか?
埼玉県でのいい精神科やカウンセリングはご存知でしょうか?
いろいろ質問してごめんなさい。
by バイオレットナンバーワン (2014-02-28 21:23)
>日本性科学会のカウンセリング室
残念ながら、情報がありません。
まあ、学会の直営ですから、それなりのレベルだとは思いますが。
>埼玉県でいい精神科医やカウンセリング・・
その点も情報を持っていません。
by 三橋順子 (2014-03-01 17:12)