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6月8日(土)初めての沖縄(2日目:gid.jp 沖縄フォーラム) [お仕事(講義・講演)]

6月8日(土)  曇りときどき雨  那覇  30.1度  湿度75%(15時)

7時、起床(ホテルJALシティ那覇)。
よく眠れたので、体力。気力回復。
シャワーを浴びて、髪を洗い、よくブローしてあんこを入れて頭頂部で結んでシュシュを巻く。
シュシュは昨日、国際通りのお土産物屋で、おばさんに「これを着ければ、すぐに南の島の娘になれますよ」と言われtれ買った黄色のトロピカル風。
化粧と身支度。
水色と黒・白の大きな幾何学模様のロング・チュニック(3分袖)を黒のレギンス(3分)と合わせてミニワンピース風に、黒のサンダル、黒のトートバッグ。
9時、ホテルのレストランで、朝食(バイキング)。
今日は洋食にしてみた。
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食後、ホテルのロビーのパソコンで、昨日の「日記」を書く。
11時、 gid.jp沖縄支部のスタッフさん(美男&美女のご夫婦)迎えに来ていただき、車で会場へ。
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会場は那覇市首里石嶺町にある「沖縄県総合福祉センター ゆいホール」。
かなり大きな施設で、ホールも巨大なドーム天井で立派。
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控室で昼食をいただく。
沖縄らしいゴーヤチャンプルー弁当。
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今日はここで一般社団法人 gid.jp 日本性同一性障害と共に生きる人々の会主催の「gid.jp フォーラム 25th 2013 in 沖縄: 性同一性障害と社会」が開催される。
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13時、開会。
私は3つある講演の一番手。
「性別越境と社会-その歴史を考える-」というテーマで1時間半ほどお話しする。
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性別を越えて生きる人たちが社会の中でどういう形で存在してきたかを、文化史、社会史として捉え、前近代、近代、そして現代、さらに未来へと、5つの形態に整理した。
前近代の具体的事例として、琉球弧にいくつか確認できる双性(ダブル・ジェンダー)のシャーマンを紹介し、ダブル・ジェンダーであることが特異な力(異能)の源泉として、社会の中でプラスに評価する考え方があったことを述べる。
最後に、世界的に見ても突出してFtMが多い沖縄の現状を、沖縄の歴史と社会構造と関連させて考える必要があることをお話しした。
持ち時間の1時間半ジャスト(誤差15秒)で「ご清聴ありがとうございました」と挨拶して終了。

休憩後、山本蘭さん(gid.jp代表)の講演 「性同一性障害当事者がおかれている現状と課題」。
政府の施策は積極性・具体性に乏しい。
たとえば文部科学省が出した各学校に性別違和を抱える児童・生徒への対処を求める通達も、中身がまったくなく、これでは教育現場は具体的にどう対応したらいいかわからない。

講演の3つ目は、沖縄県内で性同一性障害の専門医として活躍されている山本和儀先生(山本クリニック)の「性同一性障害の基礎知識」。
「基礎知識」だけでなく最新のデータも豊富に盛り込まれていて注目。
2004年11月~2012年12月のGID受診者数343名の内訳はMtF61:FtM282=1:4.6
受診者数が増加する2008~2012年の5年間に限定すると、MtF44:FtM228=1:5.2
沖縄においては、MtFとFtMの比率はほぼ1:5と見ていい。
実際、今回のフォーラムを見ても、お世話くださっているのはすべてFtMの方(とそのパートナーの女性)でMtFの方はいなかった。
世界的には、MtFとFtMの比率は3:1もしくは2:1でMtFの方が多いとされる。
ところが、日本はなぜかFtMが多く、1:1.5~2くらいでMtFとFtMの比率が逆転している。
この5月に刊行されたDSM5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders: Dsm-5 )でも、患者数の記述のところに、日本とポ-ランドでは、FtMのほうが多い、と書いてあるとのこと。
世界的にみてFtMが多い日本でも、沖縄は突出してFtMの比率が高いことが、ますますはっきりしてきた。
なぜ、そうなるのか?を、ちゃんと考えて、仮説を提示する時期だと思う。

16時25分から質疑応答。
就労問題、教育問題とか、なかなか答えにくい質問が出る。
16時50分、閉会。
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今日の講演者。(左から)山本蘭さん、山本和儀先生、私。

来年3月21・22日の第16回GID学会(沖縄)の準備会議に陪席。
う~ん、もう一度、沖縄に行かないといけない状況に。

車で那覇新都心に移動。
懇親会は「シェフズ・グリル」というお店。
山本先生はじめ、沖縄の方たちといろいろお話できて楽しかった。
沖縄での講演を企画してくださった山本蘭gid.jp代表、お世話になりました沖縄支部の皆さん、ありがとうございました。
22時半、辞去。
ホテルまで送ってもらう。
1時間ほど仮眠した後、電話があって夜中に外出。
最終的にホテルに戻ったのは2時10分。
就寝、2時半。

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コメント 2

マミー

おかえりなさい!
日本とポーランドでFtMが多いというのは初めて聞きました。
ほんと、なぜですかね?時々コンビになんかで働いている人に、女性だか男性だかわからない人がいますね。私は外見は普通のおばさんですが(笑) 声が低いので、むかしはオカマちゃんに間違えられたりしました!背も結構高いです。温泉センターとか、ヘアーサロンなんかでも、男性みたいな(多分女性)にあった事がありますが、皆さん優しかったですよ。一生に一度でいいから付き合ってみたいです。(ここだけの話)
by マミー (2013-06-13 04:32) 

三橋順子

マミーさん、いらっしゃいま~せ。
日本とポーランドの共通性がいくら考えても思いつきません。
「FtMの謎」はもうひとつあって、パートナー(配偶者・恋人)率がとても高いこと。
沖縄で聞いたところでは「自分の周囲では9割って感じですかね」とのことでした。
生得的な男性のパートナー(配偶者・恋人)率よりずっと高いと思います(FtMは女性にモテるということ)
しかも、パートナーの女性の美人率も高い…。
ここらへん、ちゃんと理由(仮説)を考えないといけないと思います。
ジェンダー&セクシュアリティ論の良い糸口になりそうな気がしています。

by 三橋順子 (2013-06-13 13:51) 

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